米国化学会（ACS）の学術雑誌Organic Lettersに柴田教授らが発表した研究論文が、「Supplementary Cover Art」とともに掲載されました（図1）。論文表題は、Cross Dehydrogenative Coupling of SF4-Alkyne with Tetrahydroisoquinolines。著者はArvind Kumar Yadav (研究員)、Putri Nur Arina Mohd Ariff（共同ナノメディシン科学専攻3年)、川井孔貴（共同ナノメディシン科学専攻2年)、落合世舟（生命?応用化学科4年）、Srikanth Reddy Narra (研究員)、柴田哲男教授（共同ナノメディシン科学専攻および工学専攻（生命?応用化学領域））です。

図１. ２９作目となるSupplementary Cover Art作品「黄泉」

　この「Supplementary Cover Art」は、日本画家によって創作された「黄泉」と題された作品です。黄泉とは冥界であり、この作品では、二人が持続可能な社会のための出入口を探し求める様子が表現されています。二人の持続可能な社会を模索する「もの静かな表情」は、鑑賞者を不思議な化学の世界へと導きます。　

　柴田教授は、サイエンスは創造であり、根底には工学と芸術との融合が不可欠であるという信念を持っています。その活動の一環として2013年以来、日本画家との共同作品を精力的に発表しつづけています。今回の作品は、その29作目にあたります。

　論文は地球環境にやさしい，PFAS代替品として魅力的なフッ素化合物SF4の合成に関する研究です。作品を通じて柴田教授がSDGsの重要性を願う気持ちを感じることができます。

柴田研究室

＜発表雑誌＞掲載論文のウェブサイト

　雑誌名：Organic Letters

　タイトル：Cross Dehydrogenative Coupling of SF4-Alkyne with Tetrahydroisoquinolines

　著者：Arvind Kumar Yadav, Putri Nur Arina Mohd Ariff, Koki Kawai, Seishu Ochiai, Srikanth Reddy Narra, and Norio Shibata*

　論文情報：DOI: 10.1021/acs.orglett.4c00080

受賞内容のウェブサイト：Supplementary Cover Art