平成29年10月より本学では、特任研究員(ポストドクター)活用プロジェクトにより、研究者の育成に取りくみました。当プロジェクトで採用された研究者について、研究成果が認められ、令和2年4月より有名私立大学の研究教育職へ着任することが決まりました。
システム生体工学科適応信号処理研究室(松本研究室)所属
小河 誠巳さん
研究分野:信号処理
いわゆる博士研究員で、博士号(ドクター)取得後の若手研究員を指します。欧米では一般的なキャリアパスで、ポスドクと略されたりします。本学では、「PHR(パーソナルヘルスレコード)を活用した健康指導メニュー推薦システムの構築プロジェクト」という研究テーマで、その分野に精通したポスドクの募集を行い、小河さんを採用しました。
4月よりステップアップし、新たな教育研究現場へはばたく小河さんへインタビューを行いました。
PHR(パーソナルヘルスレコード)プロジェクトのうち妊婦の体重予測研究を行い、民間病院での実証実験を実施しました。妊婦のビックデータから個人がどのような体重推移傾向になるかを分析することで精密な医療、食事指導が行えるようになります。
※PHR...個人の生涯健康データ。現在、健康データは、学生時代と社会人と各段階で分断されるが、それら個人の健康データを整備することで、より精密な医療へ活用することが期待される。
妊婦の体重予測の研究成果は、妊婦に適正な医療指導等が行えるようになり、ストレス軽減や安心感を与え、出産のサポートに大きく貢献できます。PHR、妊婦の体重予測の制度が運用されれば、社会に大きく貢献できると考えます。
ポスドク制度のおかげで、国際会議発表、論文に集中して取り組むことができ、研究成果をあげることができました。そのほか、学生、企業との交流など研究室運営に関わることができ、大変有意義でした。
以上、インタビューでした。引き続きのご活躍を期待しています。
?研究代表者の松本教授(上)と小河さん(下)